“標準”の哲学―スタンダード・テクノロジーの三〇〇年 (講談社選書メチエ (235))電子ブックのダウンロード
“標準”の哲学―スタンダード・テクノロジーの三〇〇年 (講談社選書メチエ (235))
によって 橋本 毅彦
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“標準”の哲学―スタンダード・テクノロジーの三〇〇年 (講談社選書メチエ (235))電子ブックのダウンロード - 内容紹介 製造の現場で格闘した先人たちの発想に学ぶ 生産技術の革命児たち。グリボーヴァル、セラーズ、テイラー……。 戦争、企業、市場が動かした近代最大のプロジェクト=「標準化」。 「互換性技術」からデファクト・スタンダードにいたるまでの、人間ドラマとその思想を描く。 内容(「BOOK」データベースより) 生産技術の革命児たち。グリボーヴァル、セラーズ、テイラー…。戦争、企業、市場が動かした近代最大のプロジェクト=「標準化」。「互換性技術」からデファクト・スタンダードにいたるまでの、人間ドラマとその思想を描く。 内容(「MARC」データベースより) 「標準化」で読み解く近代技術史。戦争、企業、市場が動かした近代最大のプロジェクト=「標準化」。「互換性技術」からデファクト・スタンダードに至るまでの人間ドラマとその思想を探る。 著者について ■橋本毅彦(はしもとたけひこ) 1957年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。ジョンズ・ホプキンズ大学博士課程修了(Ph.D.)。現在、東京大学先端科学技術研究センター教授。専門は、科学史、技術史。著書に、『物理・化学通史』(放送大学教育振興会)、共編著に『遅刻の誕生』(三元社)、共著に、『産業技術史』(山川出版社)、訳書に『エジソン発明会社の没落』(朝日新聞社)などがある。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 橋本/毅彦 1957年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。ジョンズ・ホプキンズ大学博士課程修了(Ph.D.)。現在、東京大学先端科学技術研究センター教授。専門は、科学史、技術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
“標準”の哲学―スタンダード・テクノロジーの三〇〇年 (講談社選書メチエ (235))の詳細
本のタイトル : “標準”の哲学―スタンダード・テクノロジーの三〇〇年 (講談社選書メチエ (235))
作者 : 橋本 毅彦
ISBN-10 : 406258235X
発売日 : 2002/03
カテゴリ : 本
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アメリカの高等教育(大学院レヴェル)において科学技術<研究>の嚆矢は、ジョンズ・ホプキンス大学である。科学校に関してはイェールが早いかハーヴァードかという議論もあるが・・・。DCのモールにあるスミソニアン自然史博物館には、ジョンズ・ホプキンス創設期の実験室(Lavoratory)が再現されているのをご存知の方も多かろう。ボルティモアのゲッティンゲン大学、と評されたくらいにドイツの研究体制が移植された大学がジョンズ・ホプキンスである。T.S.クーンの在籍で科学史のメッカになったプリンストンは20世紀後半のことである。著者はそのジョンズ・ホプキンスで学位を取得している。それも初代学長ギルマンの具体的な科学教育方針を分析した論文をまとめており、アメリカの科学史のある意味では原点で研鑚を積んだ成果の一部が本書であろう。近代の科学技術は貴族の好事家趣味や職人のスキル向上に端を発している一面がある。技術開発の現場は、武器開発で諸学が発達したことを本書は皮肉にも実証的に裏書している。標準化の原理原則としての哲学を平明に記述することは、科学技術史の記述とかわらず読者には理解に苦しむ記述になりかねない。これは歴史学におけるhistoryとstoryとの同語反復にも似た危機に似ているし、哲学がもとより諸学の知を愛するという原点に立っている考えれば、宗教やイデオロギーなどのように社会的な偏向(バイアス)に満ち満ちた観念ではなく、ある意味では無色透明な記述自体にならざるをえない宿命をもつ。哲学としての標準化への著者の見解は、最後の7章とエピローグに十二分に語られている。計量化という手法で科学技術は支えられてきた。その延長で人間の社会生活自体をも計量化し、評価手法に利用しようとしている。人間の能力測定にも標準化の手法が導入されかねない、そのような危惧をも示唆した結論には哲学と題された書名への矜持が込められている。背後理論を精確に読み取ることは難しい。
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