臨床心理学第17巻第2号―知らないと困る倫理問題

臨床心理学第17巻第2号―知らないと困る倫理問題の詳細

”倫理”について考えだすとキリはないのですが、これに尽きるのではないかと思います。原則倫理とは”例外を認めない倫理観”であるのに対して、状況倫理とは”状況と文脈によって判断される倫理観”である。... ... ...もし「干渉しないでください」「自由にさせてください」という拒絶の言葉を、プライバシーの遵守という支援者側の逃げの方便とするならば、支援者の役割はなくなる。支援者は、その人の症状がその人自身を助けている側面を充分に認めつつ、症状がもたらす人と社会との断絶や精神的な孤立、その人を縛り付けるプライバシーの牢獄から抜け出られるように務める必要がある。（ 医療・保健領域：「プライバシーを遵守した家庭訪問のためになにが必要か」（小林茂氏) ）「医療・保険領域」、「学校・教育領域」、「福祉領域」、「司法・矯正領域」、「産業・組織領域」など、いろいろな切り口で”倫理”について考えさせてくれます。勉強になりました。